無垢なボーヌの赤に出会いました。♫
とりあえず、簡単な説明を。
<赤>
2011 ボーヌ・レ・ブレッサンド(クロワ)
2011 Beaune 1er cru Les Bressandes domaine des Croix
生産地:フランス,ブルゴーニュ地方ボーヌ1級畑ブレッサンドAOC
生産者:ドメーヌ・デ・クロワ
品 種:ピノ・ノワール100%
2005年初ヴィンテージの期待の新生産者。
ぶどう栽培は2008年より無農薬有機栽培。ワイン醸造においても
伝統的な技法を頑なに守っています。
口当たりはソフトですが、ピュアでスケールのある味わいです。
ボーヌの美点を再現したブルゴーニュ新世代の1本です。
と、まこんな感じの赤です。
先日(2015年4月3日)大阪市内のホテルで「ダヴィッド・クロワ氏来日記念セミナー」が開催されました。クロワ氏は、2001年よりネゴシアンのカミーユ・ジルー社の醸造責任者に23歳の若さで抜擢され、さらに2005年よりドメーヌ・デ・クロワのオーナーに就任しました。以降ブルゴーニュを代表する新世代の生産者として評価はうなぎのぼりです!
セミナーではクロワ氏は自身のワイン造りの哲学について話をされました。その中で私が特に感銘を受けたのは、「私(=クロワ氏)は、自分の造ったワインを味わって、クロワのワインであるとわからないようなワインを造りたい。」さらに「ワインから可能な限り自分(が醸造に関わったという証拠)を消し去りたい。」と言われたことです。自己主張の強いフランス人の口からこのような言葉が出てきたのには正直驚きました。その発言を受けて、「あなたはヴァン・ド・テロワール(ブドウ畑の個性が明確に表現されたワインのこと)を造ろうとしているのですね?」と私が質問すると、「そうありたいと思う。」とこれまたフランス人に似合わない謙虚な回答をされました。天才醸造家といわれて久しいクロワ氏からこのような言葉が飛び出したことにフランス文化の深遠さを思わずにおられませんでした。
さて、肝心のワインですが、自社所有のボーヌ1級畑レ・ブレッサンドです。
味わいは、ボーヌの繊細さがピュアな果実味とキュッとはりつめた酸により的確に表現されており、すぐれたバランスが飲み手をいやしてくれます。
この傑出したワインには、醸造家ダヴィッド・クロワの痕跡は感じられないかもしれません。ですが、「ワインの神様」の聖痕(stigmata)としかいいようのないものを感じるのは私だけではないはずです。
みなさまも、ぜひ。
さて、気になるお値段は,…。
9,180円(税込)です。
ではでは。