<美酒礼賛>
第11回は、ボルドー辛口白の定番、グラーヴの白ワインです。
グラーヴの白といえば、オー・ブリオンの白を筆頭に、目の覚めるようなラヴィル・オー・ブリオン、堅実なドメーヌ・ド・シュヴァリエ、…。ミドルクラスではトップをうかがうスミス・オー・ラフィット、帆船のエチケットが人気のマラルティック・ラグラヴィエールなどキラ星のようなシャトーが多く存在しています。
今回ご紹介させていただくワインは、これらスターの仲間入りをするかもしれない小規模ではありますが傑出したシャトーです。
2014年シャトー・ミルボー・ブラン
生産地:フランス,ボルドー地方ペサック・レオニャンAOC
所有者:デュブレイ夫妻
品 種:ソーヴィニョン・ブラン100%
1996年現オーナーになり,積極的に改善が行われました。
ブドウ栽培は2005年よりビオディナミを実践(認証は未取得)。収穫は手摘み。醸造は樽内で野生酵母にて発酵させ、そのまま6か月間バリック熟成させます。
抜栓してみると、グレープフルーツのアロマを感じ、そのすぐ後に心地よい木樽のの香りがつづきます。一口含むと、すがすがしい酸と濃厚でなピュアな果実味のバランスが素晴らしく、余韻もたいへん長いです。
樽の使い方が絶妙で、10年ぐらいはグラーヴ産ソーヴィニョン・ブランの美味しさを堪能できそうです。
実は、シャトー・ミルボーは1900年代の初頭ボルドーのグラン・ヴァン(偉大なワイン)のひとつに数えらるほど人気があり、当時高値で取引されていたそうです。現オーナーのデュブレイ夫妻は100年前の人気を復活させるための努力を日夜続けておられるのです。
生産量はわずか1000本! 例によって超希少な1本です。
参考価格:4,300円(税別)