ブルゴーニュの記念碑的なワインに出会いました。♫
とりあえず、簡単な説明を。
<赤>
2015 ボーヌ・プルミエ・クリュ・オマージュ・オー・クリマ(ルイ・ジャド)
2015 Beaune 1er Cru Hommage aux Climats domaine Louis Jadot
生産地:フランス,ブルゴーニュ地方ボーヌ・プルミエ・クリュAOC
生産者:ルイ・ジャド社
品 種:ピノ・ノワール100%
ルイ・ジャド社が生まれ育ったボーヌの畑に敬意を表し,優良年である2015年産のボーヌ1級畑のワイン19種をブレンドし,スペシャル・キュヴェを造りました。
それぞれの畑の個性が見事に調和した,奥深い味わいの1本です。
と、まあこんな感じの赤です。
言わずもがなのルイ・ジャド社ですが,復習の意味で今一度このブルゴーニュ屈指の生産者の歴史を振り返ってみましょう。
1859年にルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドによりメゾン設立。ジャド家はそれ以前より由緒あるブドウ栽培家としてすでに有名でした。以降ブルゴーニュの大手ネゴシアンとして,様々なアペラシオンのブドウを買付け醸造・販売してきました。それと同時にブドウ畑も次々に購入し,自社畑のワイン(=ドメーヌ)も造り続けてきました。現在はブルゴーニュに240ha(東京ドーム50個分以上の広さ)もの自社畑を有する一大ドメーヌとなっています。
また,ルイ・ジャド社はただ単に売れるブルゴーニュワインを造っているのではなく,2011年からは自社畑において環境にやさしい栽培技法を積極的に採り入れ,2019年3月にはHVEのLEVEL3(*)の認定をフランス農業省の認定機関より受けました。真にブルゴーニュのテロワールを大切にした栽培と醸造を心掛けている生産者なのです。
*)HVE認証(Haute Valeur Environnementale「高い環境価値」の意)とは,ブドウの栽培から瓶詰めまで適切なアプローチを採用することを選択した農業従事者/ブドウ栽培者に与えられます。この認証は,3つのレベルで優れた環境にやさしい実践を推奨します。LEVEL3は,その最上位のもので,生物多様性の尊重,害虫対策,肥料および灌漑の騒音管理といった指標を基準に認定されます。
前フリが長くなりました。さっそく抜栓してみましょう。
色はルビーそのもの。チェリー,カシス,ストロベリー,シナモン,トリュフ,…などの複雑なアロマ。
一口含むと,口当たりはやさしく,果実味がほど良いコクとなって口中に広がります。余韻もまずまずです。ですが,現時点では少し酸が高く,ボリューム感の点で物足りなさを感じます。ワインが開いておらず,当たり年の偉大さがまだ隠れているようです。
まだ若いのですね。本当の飲み頃は2025年ぐらいからでしょうか。今飲むなら,しっかりとデキャンタージュして空気とよくなじませてから楽しんでみたい。
合わせる料理としては,鴨のテリーヌがベストかもしれませんが,関西人の私としてはここは「ねぎ焼き」をポン酢醤油でいただきたいと思います。
みなさまも、ぜひ。
さて、気になるお値段は,…。
8,000円(税別)です。
ではでは。