
久々にしっとりと落ち着いたオレゴンのピノ・ノワールに出会いました。♫
とりあえず,簡単な説明を。
<赤>
2017 アフラニ・ピノ・ノワール(ケリー・フォックス)
2017 Ahurani Pinot Noir Kelley Fox Wines
生産地:アメリカ,オレゴン州マクミンヴィルAVA(ウィラメット・ヴァレーAVA内)
生産者:ケリー・フォックス・ワインズ
品 種:ピノ・ノワール100%
オレゴンの名門ワイナリーで研修後,2007年に設立。
ビオディナミの畑から素晴らしいピノ・ノワールを造っています。
樹齢約20年の区画『アフラニ』より。
もちろん野生酵母で醸造。フレンチオークで9ヶ月熟成。
味わいは濃厚でありながら繊細。ブルゴーニュでたとえるなら,コート・ド・ボーヌというよりコート・ド・ニュイか。
傑出したピノ・ノワールです。
と,まあこんな感じの赤です。
当主のケリー・フォックス女史は,大学で生物学と生化学を学び,博士課題を修了する前に彼女はワイン造りの道を選ぶことを決意。ワイン造りについては,オレゴンの熟練生産者たちの元で修行し,オレゴンの伝説的な生産者ジ・アイリー・ヴァインヤードの故デイヴィッド・レット氏から決定的な影響を受けたそうです。様々なワイナリーでの経験後,2016ヴィンテージからやっと自身のワイナリーに専念することがかない,今日に至っています
それでは抜栓してみましょう。
色は濃いルビー。
クランベリーやカシス,そしてほんの少しリコリスの感じも。口当たりはソフトで,凝縮感のある果実味とともにのびやかな酸を実感できます。それでいて味わいはマイルドでしっとりとした落ち着きを感じます。そして余韻もそこそこ長いです。ニューワールドのピノ・ノワールにありがちな酸の弱さや過剰な濃厚さは微塵も感じられません。
まさにブルゴーニュ・スタイルな1本です。
さすが,オレゴン産ピノ・ノワールの父と呼ばれる伝説の生産者デイヴィッド・レット氏から薫陶を受けた人です。
その完成度の高さに惚れ惚れとしてしまいます。
ここ数年のブルゴーニュの高騰ぶりには辟易とするものがありますが,しばらくはこの古代ペルシャの「幸福の女神」の名に由来する『アフラニ』でブルゴーニュのピノ・ノワールを疑似体験したいものです。
みなさまも、ぜひ。
さて、気になるお値段は,…。
4,700円(税別)です。
ではでは。