2016年2月の記事一覧

気になるワイン その562016年2月27日(土)

 
Samsara-Pinot-Noir
 
 

スッピンのハリウッド女優(もちろんワインのことです)に出会いました♫
 
 
 

 とりあえず、簡単な説明を。
 

<赤>
 2011 ケスラー・ハーク・ピノ・ノワール(サムサラ)
 2011 Kessler Haak Pinot Noir SAMSARA WINE
 生産地:アメリカ,カリフォルニア州サンタ・バーバラ郡サンタリタ・ヒルズAVA
 生産者:サムサラ・ワイン
 品 種:ピノ・ノワール100%
 

 カリフォルニアにおけるブルゴーニュ品種のスペシャリスト「メルヴィル・ワイナリー」の息子チャッド・メルヴィルが手掛けるプライベートワイナリー。
 2002年が初ヴィンテージ。
 有機栽培の単一畑よりブドウを買付け、醸造においては野生酵母で醗酵させ、より自然なワイン造りを志向しています。
 完璧なブルゴーニュスタイルです。
 素晴らしい出来栄えで、たとえるなら「リッチなボーヌ」といったところでしょうか。今から10~15年は楽しめそうです。
 傑出したカリフォルニアのピノ・ノワールです。
 
 

 と、まあこんな感じの赤です。
 
 
 

 私の記憶が正しければ「メルヴィル」との衝撃的な出会いは2003年春のカリフォルニアワインの試飲会でした。
 それまでのカリフォルニア産ピノ・ノワールは輸送状態の悪さも影響していたのか、味わいとして納得できるものはありませんでした。ところが、メルヴィルのピノ・ノワール(2000年だったか?)の素晴らしかったこと! まさに最良のブルゴーニュワインの感覚がありました。
 今までの木樽風味の強すぎるピノ・ノワールではなく、薄化粧なそのスタイルに好感が持て、さらに暑いカリフォルニアでは失われがちな酸もしっかりあり、濃厚な果実味とのバランスが絶妙でした。

 
 

 衝撃的な「メルヴィル」との出会いから10年以上の歳月が流れた2016年。
 今度はメルヴィル・ワイナリーの当主ロン・メルヴィルの次男坊(といっても45歳のベテランですが)の造る「サムサラ」に感動させられました。
 

 抜栓してみると…。
 ストロベリーやカシスの上品なアロマが立ち上り、酸と果実味のバランスはまさにブルゴーニュ! コート・ドールのトップ・ドメーヌの造る「ボーヌ」と肩を並べるどころか、凌駕するかも…!
 傑出したカリフォルニアはサンタリタ・ヒルズ産のピノ・ノワールです。
 
 

 このカリフォルニア産ピノ・ノワールは、たとえるなら20世紀後半の厚化粧でグラマラスなハリウッドの女優ではなく、現代の生き生きとしたスレンダーなハリウッド女優そのもののような気がします♫

 
 

 みなさまも、ぜひ。

 
 

 さて、気になるお値段は,…。

 
 

 6,550円(税別)です。
 

 詳しくはコチラまで。

 
 

 ではでは。

美酒礼賛 第13回2016年2月12日(金)

 
Malberg-Kreutles
 
 

 第13回は、オーストリアをの代表する銘醸地ヴァッハウ(現地では「ワッハウ」と発音されているようですが、ここでは慣例に従って「ヴァッハウ」と表記させていただきます)のグリューナー・ヴェルトリーナーです。
 オーストリアも21世紀に入り、劇的に変貌しているワイン産地のひとつです。
 
 

 1985年の「ジエチレングリコール混入事件」によって地に堕ちた信用を取り戻すべく、様々な改革を推し進めてきました。そうして1990年代後半にはオーストリアワインは世界的な評価を受けるまで回復してきました。21世紀になり、さらなる努力が求められるなか、有機栽培を実践する生産者が急速に増えてきました。
 

 今回ご紹介させていただく生産者は、そんなオーストリア自然派の急先鋒とも呼べる存在です。
 
 

 2013年クロイトレス・グリューナー・ヴェルトリーナー
 生産地:オーストリア,ニーダーエステライヒ州ヴァッハウ
 生産者:ファイダー・マルベルク
 品 種:グリューナー・ヴェルトリーナー100%
 
 

 当主のペーター・マルベルクは、カリフォルニアのナパヴァレーを振り出しにトスカーナ、スイス、ドイツ、ニュージーランドなどで研鑽を積み、2008年独立。ヴァッハウに醸造所を設立しました。
 有機農法を実践し、貴腐果を使用せず、野生酵母で醗酵させ、酸化防止剤の使用はボトリング時のみという徹底ぶりです。その結果として、真にテロワールを反映した、硬質ではありますが、上品でエレガンスに満ちたワインを造り上げています。

 

 抜栓してみると、グレープフルーツやカリン、つづいてパッションフルーツやマンゴーなんどの南国系のフルーツのアロマを感じます。一口含むと、凝縮した果実味と芯の通った美しい酸とのバランスが素晴らしく、すがすがしい余韻が残ります。
 この生産者の造るリースリングは硬質な印象が強く飲み手を選ぶかもしれませんが、このグリューナー・ヴェルトリーナーは最初から柔らかく親しみやすいワインです。特に和食との相性は抜群で、(わさび醤油を使わない)お寿司や焼き魚など何でも合わせられるので、私たち日本人にとってたいへん重宝する白ワインです。
 
 

 生産量はわずか8000本! 希少な1本です。

 

 参考価格:3,800円(税別)
 

 詳しくは、コチラまで。