2019年6月の記事一覧

美酒礼賛 第25回2019年6月18日(火)

 
Savigny-Clos-des-Guettes
 
 

 第25回はブルゴーニュの白です。第1回ではACブルゴーニュ・ブランを第8回ではACコルトン・シャルルマーニュを第15回ではACサン・ヴェラン取り上げました。さて今回は,…。
 サヴィニー・レ・ボーヌの1級畑の白?です。
 
 

 シャルドネについて、いまさら説明は不要だと思いますが、ちょっとおさらいを。
 ブルゴーニュ原産の白ブドウ品種で、世界中のワイン産地で栽培されています。樽醗酵、樽熟成によくなじみ、古今東西の白の銘酒はほとんどがシャルドネです。シャンパーニュにも用いられ、シャルドネ単一で醸されるものは「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれ、高級シャンパーニュの代名詞的存在です。
 
 

 さて、今回取り上げるワインは、
 

 2016 サヴィニー・レ・ボーヌ1級畑クロ・デ・ゲット(ルイ・ジャド)
 2016 Savigny-Les-Beaune 1er Cru Clos des Guettes domaine Gagey
 生産地:フランス,ブルゴーニュ地方サヴィニー・レ・ボーヌ・プルミエ・クリュAOC
 生産者:ルイ・ジャド社
 品 種:シャルドネ100%
 栽 培:ビオディナミ農法
 醸 造:野生酵母で醗酵後、16ヶ月の樽熟成

 

 サヴィニー・レ・ボーヌはペルナン・ヴェルジュレスとボーヌの間に位置しています。ペルナン・ヴェルジュレス側にその『クロ・デ・ゲット』の畑はあります。そこにルイ・ジャド社の経営者一族のガジェ家が1区画を所有しています。すなわちルイ・ジャド社のドメーヌ物(自社畑&自社醸造)のワインです。サヴィニー・レ・ボーヌといえば、圧倒的にピノ・ノワールの赤が有名ですが白もわずかですが造られているのです。そして、この区画ではシャルドネがビオディナミ農法で栽培されいます。
 

 ブルゴーニュ最強のネゴシアン兼ドメーヌであるルイ・ジャド社の説明は特に必要ないと思いますが、少しだけ。
 1859年に由緒あるブドウ栽培家のルイ・アンリ・ドゥニ・ジャドによって設立され、以降ネゴシアンとしてはもちろん、現在ではブルゴーニュに240ha以上のブドウ畑を所有するブルゴーニュ有数の大ドメーヌです。また近年はより自然な栽培を志向し、より健全な果実の収穫をめざしています。
 

 一般的なサヴィニー・レ・ボーヌの赤は、どちらかと言うと濃厚でしっかりした…という形容ではなく、柳腰のエレガントなワインが多いのですが、この白はどうなのでしょうか?
 

 早速、抜栓してみましょう。
 アップル、パイナップル、熟したメロンなどの美味しそうなアロマ。そしてヨーグルトやバニラの風味も。
 一口含むと、最初にグレープフルーツや青りんごなどの苦味や酸味を感じますが、しばらくするとそれがオレンジや焼きりんごに変化し、さらにはハチミツや昆布出しなどの甘味や旨味を感じるようになります。それらが濃厚な果実味と伸びやかな酸と一体となり、驚異的に複雑な味わいとボリューム感を生み出しているのです!
 

 これは、あの偉大なシャサーニュ・モンラッシェに比肩しうる傑出した白ワインです。
 
 

 ブルゴーニュの白の有名アペラシオン、ムルソー、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェなどの近年の価格の高騰ぶりにはあきれるばかりですが、このサヴィニー・レ・ボーヌのクロ・デ・ゲットに関してはお買得というより、超バーゲンセールと言ったほうがいいのではないかと思います。
 
 

 参考価格:6,000円(税別)
 

気になるワイン その752019年6月16日(日)

 
Envinate-Albahra
 
 

 すみません。またまた更新遅くなりました。
 
 

 シャトーヌフ・デュ・パプと見まがうスペイン産赤ワインに出会いました。♫

 
 

 とりあえず,簡単な説明を。
 

<赤>
 2017 アルバーラ(エンビナーテ)
2017 Albahra ENVINATE
 生産地:スペイン,アルマンサ地方VdE
 生産者:エンビナーテ
 品 種:ガルナッチャ・ティントレラ(=アリカンテ・ブーシェ)主体
 

 エンビナーテ(「ワイン,あなた自身」という意味)は2008年
に設立された新進気鋭の生産者。
 スペインの東側バレンシアの近くの地域。
 醸造時には酸化防止剤を使用せず,野生酵母で醗酵させています。
 バラやカシスのアロマ。味わいはフレッシュでエレガント。
 「きれいなシャトーヌフ・デュ・パプ」といったおもむきの1本。
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 と,まあこんな感じの赤です。
 
 

 エンビナーテは,スペイン南東部バレンシア州アリカンテにあるミゲル・エルナンデス大学で醸造学を学んでいた学生4人組が2008年に創業した気鋭のワイン生産者です。原料ブドウは,可能な限り自然な栽培を心掛け,樹齢の高い土着品種(できれば自根)の畑のものを使用しています。もちろん醸造時には酸化防止剤を添加せず(瓶詰時には少量添加),野生酵母のみで醗酵をしています。
 

 前フリが長くなりすぎました。それでは抜栓してみましょう。
 色は明るいガーネット。
 ローズやカシスのアロマが美しく咲き誇っています。口当たりはソフトで,濃厚な果実味の中にプラム,カシス,ローズヒップなどの風味が素晴らしく,濃厚でありながら軽やかな飲み心地が毛並みの良さを感じさせます。
 

 本来,ガルナッチャ・ティントレラ(古代ローマ人が植えたのでしょうか?)というブドウ品種は200hl/haの多収量タイプなのですが,恐らくこのワインは収量を極限(30hl/ha程度)まで抑制しているのでしょう。スペインの地酒の域をはるかに超越し,世界標準までその品質を高めています。
 まさにアルマンサのヴァン・ド・テロワール(テロワールすなわちブドウ畑の個性を表現したワインのこと)の誕生です。
 
 

 感動です!
 
 

 合わせる料理は,…。意外に焼き鳥などのお伴には絶好のワインです。
 
 

 みなさまも、ぜひ。
 
 

 さて、気になるお値段は,…。

 
 

 2,300円(税別)です。 ←安すぎます!
 
 

 ではでは。